早慶の通信制を詳しく知りたい!
そんな方向けに早稲田と慶應の通信教育課程を徹底比較します!
「早慶」とまとめらられることも多い早稲田大学と慶應義塾大学。どちらの大学にも通信制があり、気になる人も多いはず。
本記事では早稲田大学eスクールと慶應義塾大学通信教育課程を徹底比較します。
似ている部分もあれば、全く異なる部分もあるので、詳しくみていきましょう!
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早稲田大学eスクールと慶應義塾大学通信教育課程の基礎知識
まずは早稲田大学eスクールと慶應義塾大学通信教育課程の特徴を簡単に紹介していきます。
早稲田大学 eスクール
早稲田大学eスクールは埼玉県の所沢キャンパスに本部を構える通信制大学です。
学校名称 | 早稲田大学 eスクール |
略称・通称 | 早大 |
本校所在地 | 埼玉県所沢市三ヶ島2-579-15 |
学部・学科・コース | 人間科学部 (人間環境科学科・健康福祉科学科・人間情報科学科) |
学位の種類 | 学士(人間科学) |
学べる分野 | 自然科学・環境、社会学、心理学、スポーツ・健康、 看護・保健・医療、福祉、人間科学、IT・情報、教育 |
目指せる資格 | ー |
学習スタイル | eラーニング スクーリング |
スクーリングの種類 | 会場スクーリング(卒業研究発表) |
通学の有無 | ほぼ通学不要で卒業可能 *卒業研究発表の1日のみ通学 |
初年度の学費 (概算) | 入学料200,000円 + 登録単位分の授業料 (1単位 35,200円) |
卒業までの学費 (概算) | 1年次入学(βコース):約460万円 2年次編入学(αコース):約347万円〜 (入学検定料を含む) |
卒業率 | 約6割弱 *参考:よくあるご質問 |
就職・転職支援 | キャリアセンターの利用可能 |
学生数・在籍者数 | 873人 (2022年5月1日現在) *参考:学生に関する情報 |
在学生の年代 | 18〜22歳:15% 23〜29歳:14.3% 30代:12.3% 40代:21.6% 50代:26.5% 60歳以上:10.2% (2022年5月1日現在) *参考:データで見るeスクール |
早稲田大学eスクールは知名度があり卒業率も高い通信制大学です。
知名度はもちろんのこと、卒業率も約6割弱と一般的な通信制大学に比べて高めです。
中でも早稲田大学eスクールの特徴で外せないのが「入試」と「学費」です。
通信制大学は入試がないところがほとんどですが、早稲田大学eスクールには入試があります。書類審査(志望動機)の1次選考と、面接試験の2次選考があります。
また早稲田大学eスクールに1年次から4年間通った場合の学費は約460万円で、これは通信制大学で最も高い学費になっています。
eスクールには魅力あるおもしろい人々との出会いがあり、楽しい学生生活が送れます。学費は高いですが、私はそれ以上の収穫があったと思っています。
(参考:早稲田大学eスクール)
科目によっては授業後に書き込んだBBSへ教育コーチからフィードバックがあります。そのようなサポートもとてもうれしかったです。インターネットでの学びに不安もありましたが事務局の方々が親切にサポートしてくれました。
(参考:早稲田大学eスクール)
早稲田大学eスクールについては以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
慶應義塾大学 通信教育課程
慶應義塾大学通信教育課程は東京都の三田キャンパスに本部を構える通信制大学です。
学校名称 | 慶應義塾大学 通信教育課程 |
略称・通称 | 慶應通信 |
本校所在地 | 東京都港区三田2-15-45 |
学部・学科・コース | 文学部(哲学系・史学系・文学系) 経済学部 法学部(法律学系・政治学系) |
学位の種類 | 学士(哲学) 学士(美学) 学士(人間関係学) 学士(図書館・情報学) 学士(史学) 学士(文学) 学士(経済学) 学士(法学) |
学べる分野 | 哲学、史学・歴史学、文学、経済学、 商学、法律・法学、政治学、教育 |
目指せる資格 | 中学校教諭1種免許状(国語・社会・英語) 高等学校教諭1種免許状(国語・地理歴史・公民・英語) |
学習スタイル | 通信授業(テキスト) 面接授業(スクーリング) メディア授業(E-スクーリング) |
スクーリングの種類 | 夏季スクーリング 実験スクーリング 体育スクーリング 夜間スクーリング 秋季週末スクーリング 大阪スクーリング |
通学の有無 | 卒業までに通学必須 |
初年度の学費 (概算) | 正科生:220,000円 |
卒業までの学費 (概算) | 普通課程:860,000円〜 特別課程:650,000円〜 学士入学:530,000円〜 |
卒業率 | 非公開 |
就職・転職支援 | なし |
学生数・在籍者数 | 正科生:8,739人 教職課程科目等履修生:66人 科目等履修生:109人 計:8,914人 (2022.5.1現在) *参考:データで見る通信教育部 |
在学生の年代 | 18歳〜:6.9% 23歳〜:4.9% 25歳〜:10.7% 30歳〜:19.8% 40歳〜:22% 50歳〜:21.6% 60歳〜:14.1% (2022.5.1現在) *参考:データで見る通信教育部 |
慶應義塾大学通信教育課程はブランド力があり文系学部に強い通信制大学です。
圧倒的なブランド力や知名度はもちろんのこと、文系学部系統における質の高い教育を受けられます。
中でも慶應義塾大学通信教育課程の特徴で外せないのが「入試」と「卒業率」です。
慶應通信にも入試があり、書類選考(志望理由書)で合否が決まります。
また慶應通信は卒業率が公開されていないものの、一般的に5%未満と言われており、通信制大学で最も卒業難易度が高いです。
私の所属していた文学部では、自分が専門にしたい分野以外の科目も多く履修できたので、テキストやレポート課題を見て、そのうちの興味を持ったものから取り組んでいきました。
(参考:慶應義塾大学通信教育課程)
授業のわかりやすさも慶應通信の大きな特徴と言えるでしょう。大学のカリキュラム、Eラーニングをはじめとする学習環境も整っています。
(参考:慶應義塾大学通信教育課程)
慶應義塾大学通信教育課程については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
早稲田大学eスクールと慶應義塾大学通信教育課程を比較
ここからは様々な項目で早稲田大学eスクールと慶應義塾大学通信教育課程を比較していきます。
早稲田大学 eスクール | 慶應義塾大学 通信教育課程 | |
---|---|---|
学部・学科 | 人間科学部 人間環境科学科 健康福祉科学科 人間情報科学科 | 文学部(哲学系・史学系・文学系) 経済学部 法学部(法律学系・政治学系) |
目指せる資格 | ー | 中学校教諭1種免許状 (国語・社会・英語) 高等学校教諭1種免許状 (国語・地理歴史・公民・英語) |
選考方法 | 1次選考:書類選考 2次選考:面接試験 | 書類選考(志望理由書) |
合格倍率 | 1.2〜2.6倍 (2022年度結果) | 非公開 (1.5〜2倍程度か) |
学習スタイル | eラーニング スクーリング | 通信授業(テキスト) 面接授業(スクーリング) メディア授業(E-スクーリング) |
通学頻度 | 卒業までに最低1回 | 年間6〜18日間 |
学費 (4年間) | 約460万円 (最高学費) | 86万円〜 |
卒業率 | 約6割弱 | 5%未満 (最高難度) |
入学年次 | 1年次入学(βコース) 2年次編入学(αコース) | 1年次入学(普通課程) 2年次編入学(特別課程) 2.5年次編入学(学士入学) |
正科生以外の 学生種類 | なし (正科生のみ) | 科目等履修生 教職課程科目等履修生 |
入学時期 | 4月 | 4月・10月 |
就職支援 | キャリアセンターの利用可能 | なし |
学生数 | 873人 (2022年5月1日現在) | 正科生:8,739人 教職課程科目等履修生:66人 科目等履修生:109人 計:8,914人 (2022.5.1現在) |
早稲田大学eスクールと慶應義塾大学通信教育課程を比較すると上記の表のようになります。
ここからそれぞれの項目について詳しくみていきます。
学部・学科
早稲田eスクールは人間科学部の1学部で、人間環境科学科、健康福祉科学科、人間情報科学科の3学科があります。
文化、社会、心理系の文系寄りの分野から、情報工学、人間工学などの理系寄りの分野までかなり幅広く、分離融合型の通信制大学と言えるでしょう。
慶應通信は文学部、経済学部、法学部の3学部で専攻はさらに細かく分かれます。
一般的な文系学部が揃っていることから、文系特化の通信制大学と言えるでしょう。
目指せる資格
早稲田eスクールには資格を目指せるコースはありません。
慶應通信は中学校の教員免許(国語・社会・英語)と高校の教員免許(国語・地理歴史・公民・英語)を目指せます。
選考方法
早稲田eスクールと慶應通信はともに合否ありの入学専攻があります。
早稲田eスクールは1次選考で志望動機書による書類選考、2次選考で面接試験があります。
志望動機書は3,000字プラス1,000字程度で、1次選考合格者は2次選考に進むことができ、面接試験が所沢キャンパスで行われます。
慶應通信は志望理由書による書類選考があります。また普通課程志願者のうち高等学校卒業後5年以内の人については、評定平均値(成績)も重視されます。
合格倍率
早稲田eスクールの合格倍率は公開されており、2022年度入試の結果は以下のようになっています。
(参照:早稲田大学eスクール)
αコース(2年次編入学)の倍率は1.2〜1.4倍、βコース(1年次入学)の倍率は2.3〜2.6倍です。
慶應通信は合格倍率が公開されていませんが、1.5〜2倍程度と言われています。
早稲田eスクールと慶應通信で、倍率には大きな差はないと考えられます。
学習スタイル
早稲田eスクールの学習スタイルは基本的に全てeラーニングです。
インターネット上の学習管理システムで動画配信される講義を視聴し、小テストやレポートを提出することで単位を修得します。
また一部所沢キャンパスでスクーリングが開講されますが、卒業に必須のスクーリング科目は「卒業研究指導」の卒業研究発表(口頭試問)のみです。
慶應通信の学習スタイルは、通信授業(テキスト)、面接授業(スクーリング)、メディア授業(E-スクーリング)の3つです。
通信授業(テキスト)は配本されたテキストで学習を進め、レポートし、その後科目試験を受け、レポートと科目試験の両方合格で単位修得になります。
面接授業(スクーリング)はキャンパスに通って講義を受け、スクーリング試験に合格することで単位修得になります。
メディア授業(E-スクーリング)は2ヶ月間の開講期間に授業動画を視聴し、小テスト、レポート、科目試験の総合評価によって成績がつき、単位修得になります。
通学頻度
早稲田eスクールは所沢キャンパスへの通学は卒業まで1回のみです。
必修科目である「卒業研究指導」の卒業研究発表(口頭試問)が所沢キャンパスで行われ、必修のスクーリングはその1回のみです。
その他実験・実習を伴う科目(ゼミを含む)を選択した場合はスクーリングが発生しますが、これらの科目は必修ではありません。
また入学前の2次選考の面接試験は所沢キャンパスが会場なので、入学前にも1回行く必要があります。
慶應通信は年間6〜18日程度の通学が発生します。
スクーリングは8月に開講、10月の土日に開講、10月から1月の平日夜間に開講されるものの3つがあります。
またメディア授業(E-スクーリング)で修得した単位は、10単位を限度に面接授業(スクーリング)単位に振り替えることができるため、履修の仕方によって通学頻度は異なります。
学費
早稲田eスクールの学費は4年間で約460万円で通信制大学最高学費になります。
αコース(2年次編入学)の場合の卒業までの学費は約347万円〜です。
慶應通信の学費は4年間で86万円〜になります。
特別課程(2年次編入学)の場合は65万円〜、学士入学(2.5年次編入学)の場合は53万円〜です。
慶應通信の学費はスクーリングの履修状況によって多少変わりますが、早稲田に比べると圧倒的に安いです。
卒業率
早稲田eスクールの卒業率は約6割弱で通信制大学としてはかなり高いです。
各科目ごとにクラス制を導入するなど、サポートが充実していることで卒業率が高くなっているのでしょう。
慶應通信の卒業率は非公開ですが、一般的に5%未満と言われており、通信制大学最高難度と言えるでしょう。
大学公式には卒業率を公開していませんが、当サイトで簡略的に計算をしてみたところ卒業率は4.4%になったため、5%未満という数字はある程度信憑性があると考えて良さそうです。
慶應通信はレポートの難易度がかなり高いことでも知られ、卒業の難易度は圧倒的に高いです。
入学年次
早稲田eスクールは1年次入学または2年次編入学ができます。
αとβのコースで分けられ、αコースが2年次編入学、βコースが1年次入学になります。
2年次編入学(αコース)は、大学、短大、高専を卒業した方や大学の2年次を修了した人が対象です。
慶應通信は1年次入学、2年次編入学、2.5年次編入学ができます。
普通課程が1年次入学、特別課程が2年次編入学、学士入学が2.5年次入学になります。学士入学は最短2年半の在籍で学士取得を目指す課程なので、便宜的に2.5年次入学としています。
2年次編入学(特別課程)は短大や高専を卒業した方や大学を2年以上修了した方が対象で、2.5年次編入学(学士入学)は学士を所有している人が対象です。
正科生以外の学生種類
早稲田eスクールは正科生のみで、それ以外の学生種類はありません。
慶應通信は正科生の他に、科目等履修生と教職課程科目等履修生があります。
科目等履修生は学びたい科目のみを履修する学生種類です。生涯教育として特定の学問分野の知識を高めたい方、リカレント教育として仕事に関連する分野の知識を修得したい方向けです。
教職課程科目等履修生は慶應義塾大学の卒業生が教員免許状取得に必要な単位を履修する学生種類です。
入学時期
早稲田eスクールの入学時期は4月のみです。
慶應通信の入学時期は4月と10月です。
就職支援
早稲田eスクールはキャリアセンターの利用が可能です。
慶應通信は就職支援がないです。
学生数
学生数は2022年5月1日現在で、早稲田eスクールが873人、慶應通信が8,914人です。
慶應通信の方が早稲田eスクールに比べ約10倍も多いです。
早稲田eスクールと慶應通信はどんな人におすすめ?
まず個人的な意見としては、早稲田大学eスクールも慶應義塾大学通信教育課程もおすすめはしません。
理由としては、早稲田eスクールは学費が高すぎる、慶應通信は卒業難易度が高すぎることが挙げられます。
その上で早稲田eスクールと慶應通信がおすすめできるのはこんな人です。
学費の心配がないという前提の上で…
- 早稲田ブランドが欲しい人
- 人間科学分野を学びたい人
- 卒業率の高い通信制大学に通いたい人
- スクーリングの負担をなるべく減らしたい人
- サポート体制の整った通信制大学に通いたい人
卒業難易度が高いことを承知の上で…
- 慶應ブランドが欲しい人
- 文系系統の学部を検討している人
- トップクラスの通信教育を受けたい人
- 学費を抑えて通信制大学に通いたい人
早稲田と慶應の通信制【まとめ】
本記事では早稲田大学eスクールと慶應義塾大学通信教育課程を徹底比較しました。
早稲田も慶應も知名度やブランドは圧倒的なものがあり、それを目当てに入学を検討している人もいるのではないでしょうか。
ですが早稲田eスクールは通信制大学最高学費、慶應通信は通信制大学最高難度で、なかなかおすすめはしにくいのが事実です。
デメリットもしっかり考慮し、通信制大学選びの際に参考にしてみてくださいね!
通信制大学選びはあなたの将来を左右する重要な選択です。
あまり考えずに入学してから後悔しないように、できるだけ多くの資料を取り寄せ、様々な通信制大学をしっかり比較しましょう。